私のアレルギーのこと


 私は30年程前に、蜂の仕事で毎日通った開花時のりんご畑で花粉症になり、15年程前からは杉や稲も加わり、現在は1年のうち5ヶ月間マスクをしています。「自然相手なのに」と、度々笑われます。ハウスダストも反応し掃除にマスクは欠かせません。10年前には、えびアレルギーになり、間違って食べると猛烈な腹痛と下痢に襲われます。花粉症と似た原因物質を持つのが理由らしいのですが、メロンを食べても喉がチクチク痛みます。タバコは25年前にやめ、魚食菜食を好み、どちらかというと健康系でした。

 なのに、なぜあたりまえに空気が吸えず、エビもメロンも食べられないのか。しかし、急増している子ども達の食物アレルギーと比べれば、私はそうとう「まだまし」です。 
 ちなみに妻は、5年程前から特定の化粧品やクリームを使うと顔が腫れ上がるアレルギーを持っています。知人には、果物全般が食べられない方が二人います。
 30〜40年程前からじわじわと、自然の生き物である人間は、自然の中で生きられなくなっているようです。なぜこんなことになってしまったのか?アレルギーを起こす度に、いつも、いつも考えていました。そして、私なりの結論がでました。
 もともと自然の食品も花粉も、ダニの糞すらも、人に悪さする有害物質ではないことは明白です。何万年も前から一緒に暮らしてきたのですから。きっと、自然にはない化学物質で汚染された花粉や食品を摂取することにより、身体のIge抗体がそれらを有害なものと記憶してしまうのではないでしょうか。そして、いったん記憶してしまうと、汚染されていないものでも反応するようになってしまうと思うのです。花粉やエビやダニのせいにしていましたが、近年急増しているアレルギーのほとんどは、それらにくっついた化学物質由来のものなのではないでしょうか。

 花 粉+大気汚染物質、農薬
 ほこり+建材や家庭の殺虫剤、ホルムアルヒデト
 化粧品+添加剤、防腐剤、農薬
 食 品+農薬、食品添加物、遺伝子組み換え
 
 試しにエビについて検索していたら、輸入エビの恐ろしい記事を「安全な食べものネットワーク Alter」のサイトで見つけました。私がエビアレルギーになった理由はきっとこれです。以下、抜粋いたします。


「市販されているエビは、養殖エビが圧倒的です。養殖時に使用される薬剤は、病気を防ぐための抗生物質、からだを大きくするための成長促進剤、食欲を刺激するための食欲増進剤などですが、それでも病気の蔓延で長期の養殖は無理で、数年という短期間で池は放棄されています。あまりの汚染のため、後の使いみちがないという状況になっています。
 また加工時においては、黒変防止剤保水剤ツヤ出しワックス剤人造エキス(エビの味)などが使われます。エビはすぐに黒変するために、見かけの鮮度だけごまかす黒変防止剤(酸化防止剤)が使われます。エビ本来の味が消えるためにグルタミン酸、あるいはイノシン酸系の食品添加物を加えて、一般の人々の慣れ親しんだ味に仕立て、さらに臭い消しのための薬も使用します。歯応えをよくするために保水剤、保湿剤も加え、カスカスになった食感をプリプリ感にごまかしています。
 この加工時の薬品は、天然エビでも使用されることが一般的なので、天然エビということだけでは安心できません。魚介類の中で、エビへの薬品使用は一番の問題といえます。バナナで提携しているATJの粗放養殖のエビも、出荷時に次亜塩素酸で消毒をしているため、オルターでの取り扱いは休止したままになっています。   文責 西川栄郎(オルター代表)」

 

 私は、私の身体を長いこと卑下していました。しかし、私の身体はエビに含まれる添加物や薬に、敏感に気づいてアレルギーを起こし「こんな危ないものを食べていたら癌になるぞ!」と警告してくれていたのです(涙)。 
 日本は、農薬や添加物の残留基準が甘い国です。米国から輸入される遺伝子組み換え作物においては、醤油や油、そして5%未満の加工食品なら表示義務がなく、牛乳や卵をつくる鶏や牛の餌にはあたりまえに使われています。この調子では、アレルギーを引きおこす食品はどんどん増えてくるのでしょう。敏感な子供達のアレルギーこそ、身をもって私達に危険を知らせてくれている「神」です。アレルギーを抑えることよりも、全ての食品や環境において生産・製造の見直し、そして改善を切にお願いしたいです。

(2015年8月 通信「ハチ蜜の森から」No.37 後記に掲載 一部加筆)

参考
パパ遺伝子組み換えってなあに?

アレルギーっ子の生活〜アナフィラキシーショック死亡例〜

 


ハチ蜜の森キャンドル